いよいよ「(財)日本バスケットボール協会創立80 周年記念/スカイ・A開局20 周年記念 バスケットボール男子日本代表国際親善試合2010」が開幕。
午前10時に外を確認すると、すでに開場を待つファンの姿。今日も豊田市は快晴で真夏日。日陰にはなっているものの暑い最中、スカイアリーナ豊田に沿うように列が伸びる。開場時間を30分繰り上げ、12:30開場。一目散に見やすい席を確保する方、入口前の物販スペースで日本代表ウェアや応援グッズを物色する方などすぐさま賑わいを見せた。本日の観客数は3,163名。
開場まもなく、日本代表もコートに現れて試合に向けた準備を開始。
かわいらしいエスコートキッズと手をつなぎながら登場した両チーム。しかしながら、日本代表は10人しかおらず。田臥、桜井はチャイニーズ・タイペイから帰国後、発熱し現在もなお安静が必要なためあえなく欠場。全員で走るオールコートバスケットを信条としている日本代表にとっては厳しい状況の中、ティップオフ。
青野選手がフリースロー2本を決めて先制したが、続くファヘド選手の3Pシュートが決まり、レバノンが先行するゲーム展開。日本はしっかりとディフェンスを粘って引き離されないように付いていき前半は35-37、2点ビハインドで折り返す。
木下選手の3Pシュートで逆転して始まった第3ピリオド。さらに川村選手の連続得点などで開始2分半で5点リード。しかし、課題としていたリバウンドをレバノンに制されると流れは変わる。特にオフェンスリバウンドをねじ込まれる機会が多く、6連続得点を挙げたレバノンが9点リードと形勢逆転。
9点差で迎えた第4ピリオド、石崎選手に代わって登場した永山選手が3本中3本の3Pシュートを成功させて流れを引き戻す。その後ファウルをもらった青野選手がフリースローを2本ともしっかり決めて69-69同点。残り時間1分30秒。レバノンも負けじとファヘドが3Pシュートを決め返し、再びレバノンがリード。残り6秒、日本のタイムアウト後、山田選手の3Pシュートが決まって1点差まで迫る。すぐさまファウルし時間を止める。レダ選手のフリースローは1本しか決まらず、75-77。残り時間が無い中、左サイドからドライブしレイアップを沈め、同点ブザービーター。歓喜に包まれるスカイホール豊田、そしてガッツポーズする木下選手、それを手荒く迎えるベンチメンバー。
勢いは完全に日本の追い風となっていたが、延長5分間はレバノンがしっかりと高さを生かし、リバウンドを制しながら日本に攻撃のチャンスを与えない一方的な展開となり、87ー92で初戦は敗れた。
試合後、ウィスマンヘッドコーチはスタッツからリバウンド数の差(日本35本:レバノン63本)と2Pシュートの確率(36.2%)の悪さを挙げ、そのような中でも4Qに立て直し、延長戦まで持ち込んだことはチームとしてプラスであり、このゲームの経験を前向きに捉えている。さらに、田臥選手がいない中、しっかりとゲームをコントロールした木下選手や要所で3Pシュートを決めた永山選手、山田選手を評価した。 ボールドウィンヘッドコーチは自分たちのプレイができたのは試合を通して半分ほどしかなかったとコメントし、28得点・14リバウンドと活躍をしたブローマン選手は、反省点としてコミュニケーション不足を挙げた。
初顔合わせとなったジョーンズカップでは5点差、国際親善試合2010は初戦から延長戦。どちらも同じようにゲーム経験を経て、着実に進化している。
豊田市での試合直後、明日の第2戦(墨田区総合体育館)に備えるべく、両チームは東京へと向かった。