練習(午前の部) まず初めに昨夜のゲームについて総評を行い、その後ボックススコアを見ながら、各自のパフォーマンスについて良い所と悪い所を話し、次のゲームに向けて準備させる為のブリーフィングを約20分間行った。 その後ルーカ氏(ミラノヴィッチ教授の長男)が担当するウォーミングアップで練習開始。まず、野外でのランニングをスポーツ科学に基づいたスピードで20分間行い、皆帰ってくる頃には一汗をかいていた。その後、体育館に戻り、マットの上で行うストレッチングやアンバランスボードの上に乗ってパスのドリルを行った。菅谷選手は今履いているシューズのインソール(足の形に合わせたインナー)を作る為、ミラノヴィッチ教授と一緒に体育館を後にした。10時40分までストレッチングを行った後、11時までシューティング(ノルマなし)を行い、午前の練習は終了した。 練習(午後の部) ミラノヴィッチ教授のウォーミングアップでスタート。今回も各自ボールを使ってストレッチングしたり、ドリブルを引用したドリルなどを30分間行った。これまでも教授やルーカ氏が行っているウォーミングアップのドリルは殆ど重複することなく行われており、スポーツ科学の裏づけによるバスケットボールの為のドリルは500以上あることを教えてくれた。ヘッドコーチはこの遠征中のウォーミングアップのメニューについてはミラノヴィッチ教授に一任しており、選手が持っている身体能力を充分に引き出す為のカリキュラムが遠征の最終日まで計画的に組まれている。 次に昨日のゲームにおいて改善が必要と考えられた内容を実施。パブリセヴィッチHCが実施したドリルはオールコートでの1on1(15分間)、次にオールコートでの1on2(10分間)、そして最後にハーフコートで二組に分かれて1on1(仲村、渡邉、五十嵐、柏倉、柏木)、リバウンドをとるための3on3(ホワイト:古田、西塔、大宮、ブルー:伊藤、網野、桜木)を各々行った。この三つは昨日のゲーム中に幾度となく起こった状況を反復し、各選手が解決する糸口を見つける目的で実施された。 午後7時20分からは再度ミラノヴィッチ教授が担当し、体育館全体を使ったドリルが用意された。それは、ゴール下に弾んでいるボールを取って、フリースローラインからレイアップまたはダンクにいく。ゴール下に五個のボールを床に起き、ボールを拾ってワンステップでシュート。(SF・PF・Cのポジションの選手は全てダンク。)フリースローラインにシュートポジションを予め4箇所定め、選手はダッシュでフリースローラインからセンターラインまでを往復し、ジャンプシュート。エンドラインに沿ってドリブルでダッシュ。最後のドリルは平均台の上をドリブルで往復。いずれも15秒間やり続けなければならない。二人一組で各ドリルをローテーションし、2セット(約30分間)行われた。その後、マットを利用してクールダウンし、午後8時に終了した。 クロアチア代表チーム ルーカ氏は今週一杯我々日本代表に帯同し、教授と手分けして指導して頂くことになっているが、来週からはクロアチアの男子バスケ代表チームのコンディショニングトレーナーとして帯同することになっている。代表チームの合宿期間は3カ月集中的に行われ、ルーカ氏は2週間おきに担当するとのこと。また、この合宿の目的は来年行われる世界選手権の予選大会で勝ち抜くための選手選考合宿と位置づけられている。なお、今年のオリンピックにクロアチア代表はヨーロッパ予選で勝つことができず、出場しない。
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