練習(午前の部) 3日ぶりにホテルの体育館に戻ってきた。ベリ・ヨジェ体育館を決して悪い体育館とは言わないが、やはり使い慣れた体育館が一番いい。10時からスタートした午前の練習はミラノビッチ教授の担当でランニングから始まった。その後はミラノドリルのオンパレード。オールコートの変則ツーメン・パスドリル・ディフェンスフットワーク・シューティングドリル・工夫されたステップワークなど。各々5分或いは10分刻みで区切りながら行うので、選手達は汗を拭う暇もなかった。気が付いてみると11時30分になっており、体育館での練習はミラノドリルに終始した。その後、ウエイトルームに移りいつもの9種目を2セット行い、午後12時10分午前の練習は終了した。 練習(午後の部) 午後の練習は7時20分からスタート。ミラノビッチ教授が前半を担当。ランニングからスタートし、ストレッチングまではいつもと変わらないが、レイアップドリルやディフェンスステップワークなどが新しいドリルが紹介された。中でも面白かったのは8対8をオールコートで対戦。大男軍団が16人もバスケットボールコートに入るとさすがに狭く感じたが、パスだけで繋ぐこのゲームも見応え充分だった。その他にはチェイシングゲーム(鬼ごっこ)の応用編で、両足ジャンプや片足ジャンプなどが登場した。最後は二人一組でディフェンスフットワークを行い、午後のミラノドリルは終了した。その後、スクリメージに移り、昨日のゲームの修正点を一つ一つ確認して、午後9時に終了した。 代表チーム また新たに代表チームがこのダイヤモンドホテルで合宿を行うため、到着した。まずは女子バスケットボールロシア代表チーム。我々は体育館ではなく、昼食時のレストランで隣り合わせになった。バイキング形式の食事は立ったり座ったりを繰り返すが、どの選手も190cmくらいありそうだ。実際、スタッフに確認したところスターティング5の平均身長は190cmを超えると言う。今回来ている選手で一番高いのは198cmでその選手は我々の一番近くに座っていた。 その他に前のレポートで男子ハンドボールクロアチア代表チームを紹介したが、その練習ゲームの相手として男子チュニジア代表チームが到着。これでこのダイヤモンドホテルには4つの代表チームが滞在することになった。 シボナ惜敗、ザダール初優勝! 最初の方のレポートでクロアチア国内1部リーグの決勝戦(第2戦)を観戦したことをお伝えしたが、3戦先勝方式のファイナルは2勝2敗となり、今日最終決戦が午後5時30分からザダール市内の体育館で行われた。前半から両チームとも素晴らしい集中力でゲームを展開し、一進一退の状況で40対39でザダールが1点リードして終了。後半に入っても一進一退が続き、残り2分で82対76でザダールが優位だったが、勝負所でシュートやフリースローが決まり、残り1分84対80と4点差まで詰め寄る。体育館内のお客さん(約5000人)は全てザダールのサポーター。シボナがタイムアウトをとるたびに、会場から大きなブーイングも起こっていた。この理由は簡単で大きなブーイングにより相手ベンチの指示が聞こえないように声を張り上げているそうだ。結局87対82でザダールが逃げ切り、初優勝。満員のお客さんは大喜び。優勝決定後、ビックリしたのはファイヤークラッカー(床置き式)が客席から点火され、数箇所で火花が散り、会場は煙だらけになっていった。また、例年そうらしいが警官が約30名、機動隊員が約30名コートの回りを取り囲み、暴動やコートへの流れ込みを防ぐ役割を果たしていた。熱狂的なサポーターが多いザダール市内でのファイナルは決勝戦に相応しいゲーム内容で幕を閉じた。TVで観戦していて一つだけ気になったのはベンチ後ろの客席でも平気でたばこをふかしているサポーターが多いこと。こういう公共の体育館には「消防法」というものはないのだろうかという疑問が頭を掠めた・・・
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